ゆべしの歴史は古く、源平の時代に生まれたとも伝えられ、菓子というよりも保存食・携帯食であったらし く、時代と共に現在のようなお菓子へ変化したといわれています。
そして、輪島の代表銘菓として丸ゆべしが有名になったのは、輪島塗の行商人が携行食として、また顧客への手土産として広まったとの説が有力なようです。

各地にも名物の「ゆべし」がありますが、中浦屋の「丸柚餅子(まるゆべし)」は完熟し、中でも特に大粒で品質のよい厳選した柚子を丸ごと1個、贅沢に使います。
柚子の中身を竹べらで丁寧にくりぬき、その外皮を容器(柚釜)として中にもち米と秘伝の材料を調合したものを詰めてせいろで蒸します。
その後、自然乾燥させて再び蒸す...艶やかな飴色になるまで繰り返すという、昔ながらの製法を守り続けています。
一つ一つ手間ひまをかけ、丹念につくられる丸ゆべしは、およそ半年という時間を要するため、1年に一度しか製造できない貴重な逸品です。

中浦屋の「丸柚餅子(まるゆべし)」は、美しい飴色、柚子の香り、上品な甘さとかすかなほろ苦さ、これらの絶妙さが時 には芸術品と評されるほど、多くの方々に愛されています。